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日本銀行券C・D・E号は、現在も流通している紙幣も多いため、珍しさもそれほど感じることはないでしょう。
そして、実際にこれらの紙幣をお持ちの方は少なくないかと思います。現在の紙幣であるE号以外は多少価値があるのかも、と思う人もいるでしょう。
ここでは日本銀行券C・D・E号の全種類の特徴と現在の買取価格についてまとめています。このまま大切に保管しておくか、それとも使ってしまうのか悩んでいる方は参考にしてみてください。
【基礎知識】日本銀行券C・D・E号とは?紙幣の発行・切り替えについても解説
日本銀行券C・D・E号は、日本の高度経済成長の時期から現代まで発行された紙幣です。D号やE号はもちろんですが、C号も昭和30年代から昭和59年まで発行されていたこともあり、見たことがある人は多いでしょう。
それぞれの紙幣の発行・切り替えは、C券以降は約20年ごとにおこなわれています。E号が発行開始されたのが2004年であり、今後もその20年後にあたる2024年に新紙幣が発行される予定となっています。
日本銀行券C・D・E号、そしてこれから発行される予定の新紙幣もそれぞれその時期の最高の製造技術を用いて、偽造防止に取り組んでいます。
【全4種類】日本銀行券C号の買取相場価格と鑑定価値一覧≪画像付き≫
日本銀行券C号は全部で4種類発行されています。当時としては高額すぎる5,000円札と10,000円札も発行されています。
ここでは、日本銀行券C号の特徴と鑑定価値についてまとめています。実際に持っている方も多いでしょうから参考にしてみて下さい。
①【日本銀行券C号(500円札・岩倉具視)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1969年 | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 額面通り | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | wiki「五百円紙幣」 |
日本銀行券C号500円札は、表面に岩倉具視が描かれています。実は岩倉具視が描かれた500円札は、1つ前に発行された日本銀行券B号にもあり、これと区別するため日本銀行券C号500円札は岩倉新500円札とも呼ばれています。
一見すると似ていますが、C号はより精巧に作られており、すかし部分には印刷がないため区別するのは簡単です。最近まで流通していたこともあり古銭としての価値はありません。
②【日本銀行券C号(1,000円・伊藤博文)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1963年 | |
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価値 | C | |
相場 | 一部のみ1,000円~1,500円 それ以外は額面通り |
|
素材 | 紙 | |
画像出典 | wiki「千円紙幣」 |
日本銀行券C号1,000円札は、表面に伊藤博文が描かれているため、伊藤博文1,000円札とも呼ばれています。日本銀行券C号1,000円は発行枚数が多く記番号が一巡したため、後期になるとインクの色が青色に変わっています。
基本的に鑑定価値は額面通りとなりますが、記番号のアルファベットが一桁のもの、特に前期のものだと若干額面よりも高く買取されることがあります。
③【日本銀行券C号(5,000円・聖徳太子)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1957年 | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 額面通り | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | wiki「五千円紙幣」 |
日本銀行券C号5,000円札は、表面に聖徳太子が描かれているため、聖徳太子5,000円札とも呼ばれています。日本で初めて発行された5,000円札が、この日本銀行券C号5,000円札です。
発行当時は、5,000円札は高額紙幣で必要性がないともいわれましたが、高度経済成長により流通数も増えています。鑑定価値は高くなく、未使用品以外はほとんど額面上の価値しかありません。
④【日本銀行券C号(10,000円・聖徳太子)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1958年 | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 額面通り | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | wiki「一万円紙幣」 |
日本銀行券C号10,000円札は、表面に聖徳太子が描かれているため、聖徳太子10,000円札とも呼ばれています。大学の初任給が1万3,000円だった時代に発行されたため、当時にとってかなりの高額紙幣であることはわかるでしょう。
ただ、5,000円札同様、高度経済成長とともに流通数は増えました。鑑定価値は高くなく、未使用品以外は額面通りでしか買取されないでしょう。
【全4種類】日本銀行券D号の買取相場価格と鑑定価値一覧≪画像付き≫
日本銀行券D号は1984年に3種類、2000年に追加で2,000円札が発行され、全部で4種類あります。つい最近まで発行されていた紙幣で、現在でも流通することもあるので見たことはあるでしょう。
ここでは日本銀行券D号の特徴と鑑定価値についてまとめています。
①【日本銀行券D号(1,000円・夏目漱石)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1984年 | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 額面通り | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | wiki「千円紙幣」 |
日本銀行券D号1,000円札は、表面の肖像画が夏目漱石となっているため、夏目漱石1,000円とも呼ばれています。最近まで発行されていた紙幣のため、見覚えがある人もいるでしょうし実際に持っている人もいるでしょう。
発行枚数も非常に多く現存枚数も多いため、未使用品でさえ額面通りの価値しかなく、エラー紙幣や珍しい記番号の日本銀行券D号1,000円しか額面以上にはなりません。
②【日本銀行券D号(2,000円・首里城)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 2000年 | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 額面通り | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | wiki「二千円紙幣」 |
日本銀行D号2,000円札は、第26回主要国首脳会議、通称沖縄サミットに向けて、また2000年という節目ということで発行された紙幣です。表面には沖縄の首里城守礼門が描かれているため、守礼門2,000円札とも呼ばれています。
日本銀行D号2,000円札は、当時は珍しかったですが、利便性が悪いということもありあまり流通していません。ですが、金融機関でも在庫があれば出金できるため、古銭としての価値はありません。
③【日本銀行券D号(5,000円・新渡戸稲造)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1984年 | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 額面通り | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | wiki「五千円紙幣」 |
日本銀行券D号5,000円札は、表面の肖像画に新渡戸稲造が描かれているため、新渡戸稲造5,000円札とも呼ばれています。
D号1,000円札同様、最近まで発行されていたことと、今でも流通していることから、希少価値もありませんし、買取額も額面通りとなります。
製造技術も極めて高くなっているため、エラー紙幣も少ないです。そのため、もしもエラー紙幣があれば高額で買取されることでしょう。
④【日本銀行券D号(10,000円・福澤諭吉)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1984年 | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 額面通り | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | wiki「一万円紙幣」 |
日本銀行券D号10,000円札は、表面に福澤諭吉の肖像画が描かれていることから、福澤諭吉1万円とも呼ばれています。
ちなみに、この後発行された日本銀行券E号10,000円札も福澤諭吉がデザインされ、極めて似ていますが、D号は裏面にキジが二羽、E号は鳳凰像が描かれています。
日本銀行券D号10,000円札は、最近まで発行されていたこともあり、希少価値は高くありません。そのため、エラー紙幣や珍しい記番号以外は未使用紙幣でも額面通りの価値しかないでしょう。
【全3種類】日本銀行券E号の買取相場価格と鑑定価値一覧≪画像付き≫
日本銀行券E号は2004年に発行が開始され、現在も発行されているもっとも新しい日本銀行券です。券種は全部で3種類発行されています。ここでは3種類の日本銀行券E号のそれぞれの特徴と鑑定価値についてまとめています。
①【日本銀行券E号(1,000円・野口英世)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 2004年 | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 額面通り | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | wiki「千円紙幣」 |
日本銀行券E号1,000円札は、表面の肖像画に野口英世が描かれており野口英世千円札とも呼ばれています。発行枚数が極めて多く、記番号の組み合わせが出尽くしてしまい、史上初2回連続で記番号の印刷色が変更された紙幣です。
金融機関によっては比較的容易に未使用品も入手できるため、未使用品でも希少価値はありません。現行紙幣ですので買取も不可で、額面通りの価値しかありません。
②【日本銀行券E号(5,000円・樋口一葉)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 2004年 | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 額面通り | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | なし |
日本銀行券E号5,000円札は、表面の肖像画に樋口一葉が描かれており、樋口一葉5千円とも呼ばれています。日本銀行券で肖像画に女性が用いられるのはこのE号5,000円札が初めてとなります。
現在発行されている紙幣ですので、金融機関で両替すれば未使用品を入手することもできます。そのため、希少価値はなく、額面通りの価値しかありません。珍しい記番号やエラー紙幣でなければ高価買取はないでしょう。
③【日本銀行券E号(10,000円・福澤諭吉)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 2004年 | |
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価値 | C | |
相場 | 額面通り | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | なし |
日本銀行券E号10,000円札は、この前に発行されたD号10,000円札同様、福澤諭吉が肖像画で描かれています。表面は極めて似ていますが、E号は裏面に平等院鳳凰堂の鳳凰像が描かれているのが特徴です。
現在発行されている紙幣で、金融機関では未使用のE号10,000円札を入手することも可能なので、未使用品でも希少価値はありません。わずかにあるエラー紙幣や珍しい記番号の紙幣のみ、高額買取されています。
日本銀行券にはC・D・E以外にも「AとB」がある
日本銀行券は見慣れているC・D・E以外にも、それ以前に発行されたA号とB号があります。A号は、戦後のインフレ解消と新円切り替えのため急遽作られた紙幣のため、偽造紙幣も多いです。
そのため、その後に発行されたB号は、当時の最新技術を駆使しており材質もこだわった紙幣となっています。A号とB号はA号の5銭札・10円札以外は、現在でも通用する紙幣となっています。
ただ、額面通りの価値しかない日本銀行券C・D・E号に比べ、A号とB号は古銭としての価値が若干高いです。
A号とB号は金融機関に行けば額面通りで現在発行されているE号に交換できますが、それよりも古銭買取専門店に買取してもらったほうが高額になります。
まとめ
このように、日本銀行券C・D・E号は現在も通用する紙幣であり、特にE号は発行している紙幣でもある古紙幣・旧紙幣としての価値はほとんどありません。
ただE号以外であれば、未使用品などは若干高く買取してもらえることもあります。また、日本銀行券C・D・E号でも珍しい記番号や数少ないエラー紙幣があれば、高額で取引されることもあります。
ですので、価値がないから使ってしまうのではなく、状態をしっかりチェックしてみるといいでしょう。