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明治時代から大正時代にかけて、現在では使われなくなった20銭札の使用が認められていた時代がありました。
20銭は1円よりも安い金額になりますが、現在流通されている紙幣ではないことから思わぬ高値がつく可能性もあります。
古銭は額面以上の価値で評価されることもあるため、しっかりと買取価格と相場を把握しておくことが大事です。20銭札とはどんなお金なのかその特徴を知ると共に、価値に関しても学んでいきましょう。
20銭札とは?どんな紙幣なの?
20銭札は3種類ほどあり、いずれも日本銀行ではなく政府発行紙幣になります。その名の通り額面20銭の紙幣になりますが、現代とは物価も給与も異なるため、現代で言うところの4000円程度に値する紙幣です。
古銭の価値は希少性によっても変わってくるため、3種類の20銭札全てが同じ価値という訳ではありません。また同じタイプの20銭札でも発行年度により流通枚数に違いがあるため、そういった点も買取価格に影響します。
20銭には硬貨もあり初めはそちらが流通したのですが、第一次世界大戦による銀不足の影響で後に紙幣に切り替わった歴史があります。その20銭紙幣が大正時代に発行終了となり、そのまま20銭が使われることはなくなりました。
【全3種類】20銭札の買取相場価格と鑑定価値一覧≪画像付き≫
20銭札を売却する際に、目安となる買取相場価格を知っておくことが大切です。
20銭札もタイプや発行年度によって鑑定価値が大きく変わってきますので、それぞれの20銭札がどの程度の価値が予想されるのか解説していきます。
①【20銭札(明治通宝)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1872年〜1899年 | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 3,000円~20,000円 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | 不明 |
明治維新の際に政府が貨幣統一を目的として製造した20銭札は、主に以下の特徴があります。
買取価格相場として未使用の状態のよいもので最大2万円程度、並品ですと数百円から3000円程度での取引となることが予想されます。
- これまで発行された多種多様な紙幣を統一するために、旧紙幣から新紙幣へと一新した
- 日本で初めてドイツの技術を用いて製造された紙幣
- 20銭札以外にも8種類ほどの明治通宝札が発行された
②【20銭札(二十銭券・大蔵卿印)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1870年〜1871年 | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 2,000円~8,000円 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | amazon「大蔵卿20銭札」 |
明治時代に大日本帝国政府が発行した、大蔵卿印の20銭札に関する主な特徴は以下の通りです。
予想される買取価格は並品で2000円前後、未使用品ですと1万5000円から最大で3万円程度での取引になる可能性が高いです。
- 明治通宝の偽造が多発したことから、切り替える目的で発行
- 1円札以上の紙幣には神功皇后の肖像画が描かれ、50銭以下の紙幣には大蔵卿印が描かれている
- 後のインフレに伴う製造コスト高騰の影響により、明治32年に製造が終了した
③【20銭札(大正小額政府紙幣)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1917年〜1919年 | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 1,500円~5,000円 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | amazon「大正小額紙幣20銭」 |
大正6年に発行された20銭札である大正小額政府紙幣の主な特徴は次の通りです。
発行年度により鑑定価値が異なり、一番高値がつくのは発行開始年の大正6年のもので、未使用品であれば1万円前後の値が期待できます。
- 表面に発行年度の記載があるため、年度によってレア度が違う
- 大正7年と大正8年のものは、大正6年のものより安値での取引となる
- 当時は銀貨が流通していたが、銀の価格高騰の影響があり紙幣へと切り替えられた
20銭札を高く売るなら保管方法に注意!
20銭札を売る際に少しでも高値での取引をおこないたいのであれば、大事なのは保管方法に注意することです。古銭はいかに当時の状態がそのまま保存されているかという点が、評価価格に大きく影響を及ぼします。
当時の風合いがしっかりと残っている方が価値が高くなりますので、下手に汚れを落とすのはNGです。
また新たに汚れや傷をつけてしまわないためにも、以下のような方法で保存しておくのがおすすめです。
- 古銭専用のアルバムに保管する
- ジップ袋など気密性の高いものを使用する
- 専用カプセルなど傷が出来にくいものを活用する
まとめ
20銭硬貨の次に発行された20銭札は、貨幣統一や偽造品の流出を防ぐことを目的として製造されました。20銭札には3種類ほどありますが全てデザインが異なり、一番高値が期待できるのは、市場になかなか出回らない大蔵卿印です。
古銭の価値を落とさないためには、新たな汚れや傷がつくことのないように当時の状態を維持する必要があります。
専用のアルバムやケースなど、綺麗に保存しておけるグッズを活用し、価値が下がらないよう気を配りましょう。