※当ページには一部広告が含まれています。
明治時代に制定された新貨条例に基づいて発行されたのが明治通宝です。西洋式印刷術による日本で初めての紙幣となり、ゲルマン紙幣とも呼ばれています。
蔵を片付けていたら、明治通宝が出てきたという人もいるのではないでしょうか。もちろん、現在は使用できない紙幣ではありますが、非常に価値のある紙幣で高く取引されています。
ここでは、明治通宝はどのような紙幣なのか、どのような種類の紙幣があるのか、そしてその鑑定価値についてもまとめています。
明治通宝 鑑定・買取・売却ならこの方法がおすすめ |
|||
---|---|---|---|
買取方法 | 鑑定の正確さ | 高価買取 | 対応地域 |
リサイクルショップ | △ | × | 店舗周辺 |
金券ショップ | △ | △ | 店舗周辺 |
古銭買取専門店 | ◎ | ◎ | 全国対応 |
- 【古銭買取専門店なら実績多数の”福ちゃん”がおすすめ】
- 買取実績600万点で培った鑑定力
- プロの古銭専門査定員が全国出張査定
- 買取金額最大20%UPキャンペーンで高価買取が可能
(※1点から相談OK!)
明治通宝とは?どのような通貨なの?
明治通宝とは、明治4年に公布された新貨条例に基づいて、翌年の明治5年に発行された新紙幣です。当時の日本は印刷技術が低かったため、ドイツに製造を依頼しており、この事からゲルマン紙幣とも呼ばれています。
その後日本国内でも製造された額面紙幣もあります。明治通宝の特徴と言えるのが、すべての図柄が同じという点です。
額面は百円、五十円、十円、五円、二円、一円、半円、二十銭、十銭の9種類あります。額面は記載されていますが、字を読めない人もいたため、額面ごとに色分けがされているのも明治通宝の特徴です。
過去に明治通宝の偽物が出回ったことも…
明治通宝はデザインがすべて同じで、同じサイズの紙幣も多かったため額面を偽造する不正行為が横行したこともあります。
また、もともとの明治通宝はドイツで印刷されたものを日本で明治通宝の文字や刻印、大蔵省印、記号、番号を押印していたため、ドイツで印刷されたものを不正入手し、自ら押印するケースもありました。
そのため、偽物が多く出回ったこともあります。有名なのが藤田組贋札事件です。こういった偽物が出回ったことと、日本の気候に合わない洋紙のため、明治14年に改造紙幣が発行されています。
【全9種類】明治通宝の買取相場価格と鑑定価値一覧≪画像付き≫
明治通宝は全部で9種類あります。額面としては最高でも100円となりますが、鑑定価値は非常に高いです。ただ、全9種類の中でも鑑定価値は非常に差があります。ここでは明治通宝のそれぞれの券種の特徴や鑑定価値を紹介しています。
①【明治通宝(10銭)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1872年 | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 5,000円前後 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | なし |
明治通宝の10銭券は、ドイツで製造されたものの他に国内でも大量に製造されており、発行された明治通宝の中でダントツの発行枚数を誇ります。そのため、他の明治通宝の紙幣に比べると最も鑑定価値が低い紙幣です。
ただ、その一方で状態の良い明治通宝の10銭券も少なくありません。その場合は相場の倍以上の価格で買取してもらえる可能性もあります。
②【明治通宝(20銭)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1872年 | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 1万円前後 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | なし |
明治通宝の20銭券は、すべてドイツ製造紙幣になりますがそれでも発行枚数は10銭券に次ぐ多さになります。そのため、市場にも多く出回っており、鑑定価値はそれほど高くはありません。
それでも10銭券に比べれば数は半分以下で国内製造されていないので十分な価値はあります。特に状態の良い20銭券なら相場よりも高く買取してもらえる可能性はあるでしょう。
③【明治通宝(半円・50銭)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1872年 | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 3万円前後 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | なし |
明治通宝の半円券は、額面の価値は1円券の半分の50銭となりますが、発行枚数は1円券の約半分です。また、国内で製造されておらずすべてドイツで製造された紙幣になります。
ドイツ製の紙幣は、日本の気候に合わずに劣化しやすい特徴があるため、状態の良い半円券は少ないでしょう。そのため、額面は1円の半分ですが、鑑定価値は1円券よりもはるかに高くなります。
④【明治通宝(1円)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1872年 | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 1万円前後 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | なし |
明治通宝の1円券は発行枚数が比較的多く、10銭券、20銭券に次いで3番目の多さになります。20銭券よりも若干発行枚数は少ないですが、国内で製造された分もありますから、状態の良い1円券も少なくありません。
状態の良い1円券なら相場より高く買取してもらえます。その一方でドイツ製の1円券をお持ちなら状態が悪くなる前に、早めに買取してもらうといいでしょう。
⑤【明治通宝(2円)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1872年 | |
---|---|---|
価値 | B | |
相場 | 10万円前後 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | なし |
明治通宝の2円券は、10銭券、20銭券、半円券、1円券に比べると極端に発行枚数が少なくなります。そのため、鑑定価値も一気に跳ね上がります。
ただ、1円券よりも総発行枚数は4分の1ほどですが、国内製造枚数は2円券の方が多いのが特徴です。そのため、状態の良い紙幣は1円券よりも2銭券のほうが多いでしょう。それでも価値は10倍近くになります。
⑥【明治通宝(5円)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1872年 | |
---|---|---|
価値 | A | |
相場 | 40万円前後 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | なし |
明治通宝の5円券は発行枚数がさらに少なくなります。そのため、鑑定価値は非常に高く、高価で取引されています。また、5円券は国内で製造されておらず、すべてドイツ製となるため劣化しているものが多いです。
そのため、存在しないといわれている明治通宝の100円券や50円券を除けば、明治通宝の中で最も鑑定価値が高い紙幣です。もし、見つかったなら劣化する前に買取してもらうのもいいでしょう。
⑦【明治通宝(10円)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1872年 | |
---|---|---|
価値 | A | |
相場 | 30万円前後 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | なし |
明治通宝の10円券は、極端に発行枚数が少ない100円券や50円券を除けば、最も発行枚数が少ない明治通宝となります。10円券は国内でも製造されているため、発行枚数の割には比較的取引実績も多いです。
状態の良い紙幣が少ない5円券に比べれば、比較的流通しているため、5円券よりは若干価値は下がります。それでも高い価値があることには間違いありません。
⑧【明治通宝(50円)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1872年 | |
---|---|---|
価値 | A | |
相場 | 数千万円 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | 不明 |
明治通宝の50円券は発行枚数がわずか23,261枚で、極めて発行枚数が少ない紙幣です。さらに、ドイツで製造された紙幣が日本の気候には合わないため、劣化しやすく状態の良い紙幣が少ないという特徴もあります。
そのため、現存する枚数は極めて少なくわずか10枚以下となっているようです。それにより明治通宝の50円券の鑑定価値は非常に高額になっています。
⑨【明治通宝(100円)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1872年 | |
---|---|---|
価値 | A | |
相場 | 数千万円 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | 不明 |
明治通宝の100円券は発行枚数がわずか24,330枚で、古銭の中でも最も発行された枚数が少ない紙幣です。50円券同様に劣化しやすく状態の良い紙幣が少なく、現存する枚数は極めて少なくわずか10枚以下となっているようです。
それにより明治通宝の100円券の鑑定価値は非常に高額になっています。あまりにも価値が高額になってしまうため、買取を断られてしまうケースもあるようです。
明治通宝を少しでも高く売るための『2つのコツ』
明治通宝は額面にもよりますが、非常に価値が高い紙幣です。ただ、同じ紙幣でも状態に買取価格が大幅に変わってしまうこともあります。明治通宝を少しでも高く売るためには、2つのコツがあるので知っておくといいでしょう。
【コツ1】なるべく綺麗に保管する
ドイツで製造された洋紙の明治通宝は、日本の気候に合わないため劣化しやすいという特徴があります。そのため、保管状態によって価値が大きく変わってきます。
いくら価値が高い明治通宝といえども、ボロボロの状態になると買取価格は大きく下がってしまうでしょう。
発見した時には状態が良くても、紫外線に当てたり保管する場所が悪いと変色したり虫食いが発生したりします。
明治紙幣を綺麗に保管するには、紙幣専用のアルバムに保管したり、ジップの袋などに保管して空気に触れないようにしましょう。
さらには湿気の少なく、紫外線が当たらない場所に保管するのも必須です。汚れがある場合、つい綺麗にしたいと思ってしまいますが、汚れを取ろうとすると破れる恐れもあるため、そのままにしておくのが一番です。
【コツ2】古銭専門業者に買取をしてもらう
明治通宝は非常に価値の高い紙幣ではありますが、偽札も多いのも特徴です。そして額面によって価値が大きく異なります。日本の気候に合わない洋紙を使った明治通宝なら状態が悪いものもあり、同じ額面でも価値が大きく変わることもあります。
また、明治通宝について詳しく鑑定できる鑑定士がいないと、せっかく価値の高い明治通宝でも安く買取されてしまうこともあるでしょう。
ですので、明治通宝は近くのリサイクルショップに持っていくのではなく、本当の価値がわかる古銭専門業者に買取してもらうのが一番です。
さすがに明治通宝の50円券や100円券は出てくることはほとんどないでしょうが、それ以下の明治通宝でも数十万円の価値があるものもあります。そのため、業者によっては買取額が数万円違うこともあるので、慎重に買取してもらいましょう。
まとめ
このように、明治通宝は他の紙幣に比べると非常に価値が高い紙幣です。それでいて、明治時代に作られた紙幣でもあるため、出てこない紙幣でもないでしょう。
もしかしたら、自宅の蔵から明治通宝が出てくることもあるかもしれません。劣化しやすい特徴がある明治通宝ですから、出てきたならしっかりと適切に保管しておきましょう。
もし手放すのであれば、できるだけ早く信頼できる古銭専門業者に高値で買取してもらうといいでしょう。